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バセドウ病の放射性ヨード(アイソトープ)治療

放射性ヨード(アイソトープ)治療は、手術より体への負担が少なく、
薬よりも早く治療の効果が表れます。

  • メリット :1回カプセルを飲むだけで、高い治療効果を得られます。
  • デメリット:治療に特殊な設備が必要であり、副作用があります。

18歳以下の人や妊娠中または、近い将来妊娠を希望している人、
活動性のバセドウ病眼症がある人には不向きな治療法です。

 

放射性ヨード(アイソトープ)治療の仕組み

アイソトープが入ったカプセルを飲み、体内に放射性ヨードを取り込みます。体内に吸収された
ヨードは甲状腺に集まる性質があるため、微量な放射性物質を含んだヨードが甲状腺に蓄積され、
甲状腺の細胞を少しずつ破壊することで、甲状腺ホルモンを作ることを抑制し、腫瘍を小さくしていきます。

 

放射線を使う治療であるため、被ばくの影響が心配されますが、
放射性ヨード(アイソトープ)治療は70年近く実施されており、甲状腺がんや白血病などの
心配はなく、将来生まれてくる子どもへの影響がないことが証明されています。

 

治療による合併症も他の「薬物治療」や「手術療法」よりも少ないこともメリットの一つです。

 

安全で効果が高いため、医療費の高い米国ではバセドウ病患者の
90%の人が放射性ヨード(アイソトープ)治療を受けています。

 

放射性ヨード(アイソトープ)治療での注意点

治療が始まる一週間前からヨードを含む食事を制限します。

 

ヨードは海藻などに豊富に含まれており、日本人はヨードを豊富に摂取している傾向にあるため、
医師や栄養士の指導に従い食事制限はしっかりと守りましょう。

 

アイソトープ入りカプセルを飲んでから1週間の間は、長時間の人との接触は避けましょう。
とくに、妊婦や乳幼児に会う場合は注意が必要です。

 

甲状腺に取り込まれなかった放射性ヨードは汗や唾液、尿などから数日かけて排出されます。
その数日間はトイレの水の流し方や、日常生活に注意が必要となります。

 

放射性ヨード(アイソトープ)治療の副作用について

放射性ヨード(アイソトープ)治療の効果には個人差があり、甲状腺細胞を破壊しすぎてしまうと、
治療後に甲状腺機能低下症になる可能性がありますが、
これが放射性ヨード(アイソトープ)治療の唯一ともいえる副作用です。

 

甲状腺機能低下症になった場合は内服治療を行うことで、
問題なく健康的に日常生活をおくることができます。

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