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バセドウ病による眼球突出の治療法

バセドウ病にはメルセブルグの三主微といって、
代表的な症状である頻脈・眼球突出・甲状腺腫瘍などがあります。

 

バセドウ病の治療を行うことで、頻脈や甲状腺腫瘍は劇的に改善されますが、
眼球突出は場合により甲状腺の治療とは別に、眼科医専門の治療が必要となります。

 

バセドウ病による眼の症状には大きく分けて2種類あります。

甲状腺機能が亢進することによっておこる症状。

上の瞼が吊り上がり、目が強く見開いたような状態になります。
甲状腺ホルモンが原因であるため、バセドウ病の治療を行うことで症状は改善してきます。

 

自己免疫によっておこる症状

甲状腺ホルモンが影響するのではなく、根本的な原因である自己免疫により炎症が起こり、
目の周囲の筋肉や脂肪細胞が増え、目が突き出してしまったり、瞼が腫れた状態になります。

 

その結果、角膜が傷ついてしまい、充血や物が二重に見えるなど視力障害をともなうことがあります。
自己免疫が根本的な原因であるため、バセドウ病の治療だけでは症状は改善しません。

 

そのため、バセドウ病の治療を行いながら、眼科の専門医を受診し治療を行うことが必要となります。
現在では眼科医と連携をとりバセドウ病の治療を進めている病院が多くあります。

 

眼球突出が気になる方は、主治医に相談し眼科医への紹介状を
書いてもらい受診することをオススメします。

 

眼科での治療は主に3種類あります。

ステロイド剤による治療

自己免疫によって引き起こされた炎症をやわらげるため、眼の充血や瞼のむくみ、
眼の痛みなどの症状に効果があります。

 

しかし、ステロイドには大きな副作用があるため、治療は医師の判断で慎重に行われます。

 

放射線療法

眼球突出の症状が強く出ている人や、複視などがある人が対象です。

 

眼球の奥の筋肉や組織に微量の放射線を数回に分けて照射することで、
眼球の周囲で腫れた組織を萎縮させ眼球の飛び出しを改善します。

 

手術

複視や視力障害が起こっている人が対象です。
目の奥の骨を、一部切り取りスペースを作ることで、眼にかかる圧迫を取り去ることができます。

 

手術には高度な技術が必要です。手術が成功すると、眼球突出の症状は劇的に良くなります。

 

眼症状の治療に一番必要なことは禁煙することです。
非喫煙者よりも喫煙者はバセドウ病を発症する確率が高く、
眼球が突出しやすいことが解っています。

 

バセドウ病による眼球症状を治療するためには禁煙が欠かせません。

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