バセドウ病は治るのか?
バセドウ病は、自己免疫の異常によっておこる病気です。
バセドウ病がどうして発症するのか、全体のメカニズムの一部は解明されていますが、
まだまだ分かっていないことが多くある病気です。
基本的な治療は3種類あり、
薬物療法・放射性ヨード(アイソトープ)治療法・手術療法などがあります。
しかし、これらは対処療法でしかなく、今の医療では自己免疫による
病気を、根本的に治療する方法はありません。
だからと言って、バセドウ病が治療できないわけではありません。
基本的な治療法3種類により、健康な状態で生活することができます。
3種類の治療法は、治療期間もバセドウ病治療への効果も大きく異なります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、
それらを理解し自分に合った治療法を選択することが最も大切です。
薬物療法・放射性ヨード(アイソトープ)治療法・手術療法、
どの治療法を選択するかは患者さんの状態により変わってきます。
治療は一種類だけを選択することもあれば、3種類を併用して治療を進めていくこともあります。
どの治療法がベストであるかは、患者さんの年齢や身体の状態、
社会的役割など将来を見越して、治療計画を立てていくことが必要となります。
バセドウ病等、自己免疫が原因で起こる病気では、バセドウ病患者さんが健康でいることを、
医療用語で「完治」と表現することはありません。「寛解」(かんかい)と表現しています。
それは、自己免疫疾患のメカニズムが解っていない以上、
またいつ発症するかが分からないからです。
人によっては、一生薬を飲み続けることが必要な場合もあります。
薬を飲むことを、マイナスイメージに捉える方が多いらっしゃいますが、
健康な人も風邪をひくと薬を飲みます。
薬を飲むことで健康な状態をコントロールできていれば、それは寛解した状態だと言えます。
薬が効いているかは、血液検査をすることですぐに判断できます。
甲状腺ホルモンT3・T4・TSHの血中濃度の数値が6カ月間正常であれば、
医師の判断で徐々に薬を減らすこともできます。
バセドウ病は心身を興奮状態にする病気です。そのため治療に一番悪いのは、
「本当に治るのか?」「このままずっと治療を続けなければいけないんだろうか?」
と不安に感じることです。
全てを元通りすることは難しいかもしれませんが、バセドウ病は
しっかりと治療することで、命の危機に関わるような病気ではありません。
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